麒麟のたてがみ

読書日記

あやかし草紙

前作「三鬼」もとてもよかったけれど 

今回も負けず劣らずの内容だった 

余韻の残る物語ばかりで恐ろしいけれど 

温かい気持ちになれる 

引き継がれた物語を今後も楽しみにしたい 

★★★★★

 

 

あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続

あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続

 

 

 

英雄の書

「悲嘆の門」からの逆読み。

こちらは最初からダークファンタジー 

とても好みだった 

実はブレイブストーリーのような感じだったら 

ちょっと残念かもと思っていたのだが 

あちらよりもダークで重く面白かった 

罪と罰 罪と贖罪 罪と法 罪と許し 

人の根源的なものを考えさせられる「物語」だった 

上巻のこの物語の中の世界観が語られる部分で 

投げ出さず是非最後まで読んでもらいたいと思う

 

 

英雄の書〈上〉 (新潮文庫)

英雄の書〈上〉 (新潮文庫)

 

 

 

英雄の書〈下〉 (新潮文庫)

英雄の書〈下〉 (新潮文庫)

 

 

盤上の向日葵

読み始めてすぐ まるで砂の器だ 

と思ったら柚月さんがインタビューで

「私の中にあったテーマは「将棋界を舞台にした『砂の器』」なんです。

松本清張先生には及びもつかないですが、

親子の葛藤と人間の業を描いた『砂の器』の世界観を

投影したかったんです。」と話されていた 

しかしここまで似てていいの?と思ったが..

読みやすいので一気に読める 捜査は単純で謎は無い 

私的には上条の心情をもっと厚みをもって書いて欲しかったし

せっかくの石破のキャラを

まったく生かし切っていないのが残念だった

 

 

盤上の向日葵

盤上の向日葵