弥栄の烏

また前作との表裏。 私的には読者にそれを知らさずという手法は好きじゃない。 表裏にするのなら上下巻という形の方が良かった。 仲間を殺されてからの雪哉の変化が納得がいかないし 奈月彦が愚痴だらけの情けない男に変化したのも好きじゃない。 本当の名前…

ありふれた祈り

いろいろな事を考えさせられる深い本だった。 ミステリーというよりも「祈り」と「赦し」の本。 背景描写も登場人物の心理描写も 素晴らしく 静かに落ち着いて心に訴えかけるのは 翻訳も良かったからだろう。 ただ自然信仰と神道と仏教を足して割ったような…

人魚の眠る家

みんなが善人でお金持ちで 全てが都合よく.. 娘の死を受け入れる理由はあまりにも陳腐で使い古されてて びっくりした。 一体 この本で何を伝えたかったのだろう。 母としての狂気?家族の絆?それなら物足りなさ過ぎるし これで脳死、延命処置、臓器移植につ…

鹿の王

読み終えて心に残った言葉 「運命の不公平」「妄執」「神というのは便利な理屈」 生きて行くうえで、そして日々の世界のニュースを見る中で いつも心に浮かび 自分なりに考え こうして読む本の中に答えを見つけようとしていた事がすべて この本に書かれてい…

ツリーハウス

今の自分の年齢にこの本に出会えて良かった。 同じような年代を生きて この本を書いてくれた角田さんに感謝。 私にとっては 20代でも30代で読んでも 今ほどには 本の内容が心に深く重く 同じくらい清々しく納得のいくように 心の中に落ち着いていかなか…

死のドレスを花婿に

2章に入った瞬間に 筋立てが読めたけれど一気読み。 結局アレックスからイレーヌ 本書と遡って読むことになったけれど 私的にはこの順番で良かった。 他の2作と違って凄惨な場面は無く心理戦。 正直最初のソフィーの章を読み切るのは 少しくどくて辛抱が必…

悲しみのイレーヌ

面白かった。満足のいく本でした。 アレックスを先に読んでいたので 結末はわかっていたけれど それがまったく気にならない しっかりした筋立ての中身の濃い作品でした。 ただこれだけの事件を起こした動機がいまひとつ ぼんやりした感じがして それだけが唯…

朱鳥の陵

読み応えのある本だった。 歴史、ミステリー、ホラー一つに定まらない内容を散漫にする事なく 一気に読ませてくれる。 ただ歴史オタとも言える私でも 冒頭の部分でやや腰が引けてしまうほど 当時の官職名、言葉使い、人名が忠実に再現されている。 持統天皇…

蓮花の契り

みをつくし完結から久しぶりの高田さん。 みをつくしもこの本も男女の情愛について一歩も二歩も引いて書かれてある。 この本は特に人の死 生を受けた意味その事に重きを置いて書かれたものだ というのはわかるが何故そこまで徹底して 男女の情愛について避け…

ツナグ

辻村さんの本は もう卒業と思っていたが「新潮文庫夏の100冊」に入ってたので おまけのつもりで読んだ。 がとても良かった。 「冷たい校舎~」からの作品はずっと面白かったのだけれど 途中で この部分必要かな というような中弛みというかそこで 流れが…

折れた竜骨

一気読み♪魔術が少し顔を出すファンタジーの味つけのミステリー。 最後の謎解きの部分は まるで クリスティーのポアロの謎解きのようで 思わず笑みが浮かんだ。 前半から少しずつばらまかれたほんの小さな言葉 出来事が伏線になって最後に ああなるほど と感…

紙の月

前半 同級生から見た過去の梨花と同級生のその時の状況の話が 何故必要なんだろうと思っていたのだが 後半読んでるうちに これらは必要なんだと思えた。 無ければ ただの思い込みの強いネガティブで 自分の事しか要は考えてない女の言い訳の話.. で終わっ…

さがしもの

本をモチーフにした短編集。 角田さんが紡ぐ言葉は 私の感性にしっくりくる。 心地よい読後感。 たぶん これから 何度も ふっと思い出して取り出し 繰り返し読むだろう。 心を鷲づかみにするような激しさではなく 優しく包んでくれるような そんな本だった。…

夜の写本師

大満足の一冊! ただ 内容的には これだけのページ数では物足りない 雰囲気は ガースニクスの「古王国シリーズ」+ハリポタの「不死鳥の騎士団」以降 という感じかな 明るい部分は まったく無いと言ってもいいけれど とにかく 文体と表現力の緻密さストーリー …

図書館の魔女(下)

数多読んだ本の中で、内容・文体・文書量・世界観など すべてが完璧に自分の欲する物だったという本は 5本の指をかろうじてでるくらい。 この本はまさに私にとって完璧な本だった。 こういう本を読みたかった 本当に! ファンタジーが好きでミステリーが好き…

図書館の魔女(上)

大満足の本。上巻なので これからいろんな事が動いていくのだろうけれど ファンタジーというジャンルにはあてはまらない気がする。 言葉 言語学に関する蘊蓄がふんだんに入る所は まるで京極さんの本を読んでる感じ。 私は京極さんも好きなので特に気に入っ…