星水晶の歌

シリーズ最終章 丁寧にゆっくりと語られる物語は 人によっては途中で飽きてしまうかもしれないが 文章が綺麗で読みやすいのでここまでここまで読んできた が 犠牲が多すぎる(涙 そして最後まで私にはリーヴの物語の中での存在意義が よくわからなかった 素晴…

生贄の木

初読みの作家さん 届いた時に 厚さに(基本的に長編は大好物なのだが) もし「はずれ」だったらどうしようと ちょっとひるんでしまったが それは杞憂だった スピードにのって どんどん展開が進む...というようなミステリーではないだが 文章 構成が冗長になら…

沈黙の書

オーリエラントシリーズ 今回も重厚でどっぷりと 本の中の言の葉たちに 埋没 一言で言うなら 「パンドラの箱」 箱の底に残った 希望を探し出し 人々の心の中に 降り注ぐ物語 素晴らしい物語 沈黙の書 (創元推理文庫) 作者: 乾石智子 出版社/メーカー: 東京創…

あやかし草紙

前作「三鬼」もとてもよかったけれど 今回も負けず劣らずの内容だった 余韻の残る物語ばかりで恐ろしいけれど 温かい気持ちになれる 引き継がれた物語を今後も楽しみにしたい ★★★★★ あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 作者: 宮部みゆき 出版社/メーカー: …

英雄の書

「悲嘆の門」からの逆読み。 こちらは最初からダークファンタジー とても好みだった 実はブレイブストーリーのような感じだったら ちょっと残念かもと思っていたのだが あちらよりもダークで重く面白かった 罪と罰 罪と贖罪 罪と法 罪と許し 人の根源的なも…

盤上の向日葵

読み始めてすぐ まるで砂の器だ と思ったら柚月さんがインタビューで 「私の中にあったテーマは「将棋界を舞台にした『砂の器』」なんです。 松本清張先生には及びもつかないですが、 親子の葛藤と人間の業を描いた『砂の器』の世界観を 投影したかったんで…

吟遊詩人の魔法

思っていた以上に面白かった 読みやすい文体でこれは翻訳がよかったのだと思う 場面がころころ変わるのでしっかり読み込まないと 時系列がわからなくなりそうになるが.. 気になったのは全編を通して「女には自由がない」「女は虐げられている」 という事がし…

満願

よくできた短編集だった しかし すべて物語の半分ほどで結末は想像できた 以前 阿刀田高氏の同じような短編ミステリー集にはまり込んだような ぞくぞく感と怖さは 残念ながら感じられなかったが... 満願 (新潮文庫) 作者: 米澤穂信 出版社/メーカー: 新潮社 …

悲嘆の門

やはり宮部さんが描く物語は好きだ 特にこの物語は大好きなダークファンタジーで その中で「言葉」という私が本を読む動機、 そして根源をなすものについて書かれているので 特に楽しんで読めた 発した言葉は発する人間に蓄積する それはいつも私が考えてい…

獣使い

2.3冊間があいたけれど 久しぶりのエリカ&パトリックシリーズ 一気読み 半分ほどで なんとなく犯人はわかったけれど 面白くて最後まで読めた 相変わらず 虐待とか 酷いどろどろの事件内容 正直筋立ては アメリカの犯罪ドラマのいろいろを 継ぎ足したような…

人形は指をさす

イギリスのミステリーだけど陰々滅々な所がなく心理的に重苦しくもなく.. まぁ面白く読めた 実際の犯人の存在感が ここまで希薄なミステリーも珍しいかもしれない 読んで何かが残るというような事はなく 面白い映画を一本みたなぁという感じ 人形は指をさ…

屍人荘

最初のパニックが起きた理由 クローズドサークルにする為の理由が わかった時点でげっそり なんとか最後まで読みました 謎解きの部分をさして本格ものとみなさん言われるんでしょうね 私的には まったく好みではなかった ★2つ 屍人荘の殺人 作者: 今村昌弘 …

宝石鳥

うーーーん 物語の紡ぎ方や文章は うまいと思うけれど 私の好みではなかった 物語の骨は2.3行で語れる それに 盛大に肉をつけて 浪漫という塩を振った という感じ それを考えると宝石鳥というタイトルは言い得て妙かもしれない 派手さ加減が.. 絶讃の評…

湖畔荘(上

過去と現在を行き来し 視点も何人かで変わる この作者さん2冊めで慣れたのでこの作品は 始めからどっぷりと浸ることができた ダウントンアビーとマープルを足して煮詰めて いろんなスパイスを入れた感じ とにかく面白い まだ下巻が残ってると思うと幸せ 湖畔…

湖畔荘(下

下巻は一気読み。 めでたしめでたしの大団円。 読み応えたっぷりでちりばめられた謎もすべて回収し非常に面白かった。 だがいろんなミステリーを読んでいる私としては 上巻の英国らしい重苦しさがいきなりメロドラマちっくになり 都合良すぎて特にバーティー…

ハリー・クバート事件

下巻も一気読み。 まるで映画やドラマを見てるようで面白かったし 翻訳が「アレックス」シリーズと同じ方だったので違和感なく読めた。 ただ上下巻で1000ページほどになる長編なので 途中でまどろっこしく飛ばし読みしたくなる箇所もあったが.. とても…

三鬼

三島屋シリーズ四 それぞれの話が重く辛く でも温かく心に染みいる物語だった。 「人の世は思うに任せぬ。悲しい悔しい腹が立つ。.. でも後ろばかり向いていたら後ずさりで生きる事になっちまう」 宮部さんの現代物は同じように重く辛いものが多いけれど …

石と星の夜

作り上げられた世界観の中穏やかで濃密な雰囲気は前巻よりも増している。 ゆっくりと丁寧に物語りは進んでいくので その点は評価が分かれるかもしれないが 私的には 決して冗長になってるとは思わないので この雰囲気のまま先を進めて欲しいと思う。 大切に…

スノーマン

面白かった!句読点の多い文に慣れてからは一気読み。 登場人物の個性が際だち ほんの小さな事が伏線になっていて 最後にはそれが全て回収されて(ある一つを除いて)満足とともに感心した。 ストーリーは二転三転複雑なので好みが分かれるかもしれない。 「ア…

縁見屋の娘

なんとも不思議な感じの本だった。 時代物で ミステリーのようでファンタジーのようで 恋物語のようで.. ひとつ間違えれば全てが中途半端で 物語が台無しになってしまいそうな所を 危うい瀬戸際のところで踏みとどまったような感じがした。 それが作者の力…

蜜蜂と遠雷

2次予選のあたりまでは引き込まれ一気に読んだ。 がそこから先は正直退屈で読むのが少し辛かった。 絶讃のレビューばかりだけれど.. 恩田さんの本は何冊か挑戦したけれど やはり私には合わないようだ。 言葉の装飾を削ぎ落とした後に残る骨格は ありふれ…

魔導の福音

前作と同じで物語としては面白い しかし前半のハリポタのような学園生活は楽しいのだが そこと後半がばらばらで中途半端で ただアニエスに出逢う為だけという感じでそれだと長すぎる。 相変わらず世界観は希薄で魔導士に対する扱いが陰湿すぎて気持ちが悪い…

魔導の系譜

面白かった。 しかしファンタジーを読んでいるという感じは薄かった 異世界の物語だがそれに伴う世界観がほとんど見えてこないからだろう。 作者は少数派に対する差別を心底伝えたかったようだが(続編でも同じらしい) 魔導師に対する蔑視にここまで固執する…

弥栄の烏

また前作との表裏。 私的には読者にそれを知らさずという手法は好きじゃない。 表裏にするのなら上下巻という形の方が良かった。 仲間を殺されてからの雪哉の変化が納得がいかないし 奈月彦が愚痴だらけの情けない男に変化したのも好きじゃない。 本当の名前…

ありふれた祈り

いろいろな事を考えさせられる深い本だった。 ミステリーというよりも「祈り」と「赦し」の本。 背景描写も登場人物の心理描写も 素晴らしく 静かに落ち着いて心に訴えかけるのは 翻訳も良かったからだろう。 ただ自然信仰と神道と仏教を足して割ったような…

人魚の眠る家

みんなが善人でお金持ちで 全てが都合よく.. 娘の死を受け入れる理由はあまりにも陳腐で使い古されてて びっくりした。 一体 この本で何を伝えたかったのだろう。 母としての狂気?家族の絆?それなら物足りなさ過ぎるし これで脳死、延命処置、臓器移植につ…

鹿の王

読み終えて心に残った言葉 「運命の不公平」「妄執」「神というのは便利な理屈」 生きて行くうえで、そして日々の世界のニュースを見る中で いつも心に浮かび 自分なりに考え こうして読む本の中に答えを見つけようとしていた事がすべて この本に書かれてい…

ツリーハウス

今の自分の年齢にこの本に出会えて良かった。 同じような年代を生きて この本を書いてくれた角田さんに感謝。 私にとっては 20代でも30代で読んでも 今ほどには 本の内容が心に深く重く 同じくらい清々しく納得のいくように 心の中に落ち着いていかなか…

死のドレスを花婿に

2章に入った瞬間に 筋立てが読めたけれど一気読み。 結局アレックスからイレーヌ 本書と遡って読むことになったけれど 私的にはこの順番で良かった。 他の2作と違って凄惨な場面は無く心理戦。 正直最初のソフィーの章を読み切るのは 少しくどくて辛抱が必…

悲しみのイレーヌ

面白かった。満足のいく本でした。 アレックスを先に読んでいたので 結末はわかっていたけれど それがまったく気にならない しっかりした筋立ての中身の濃い作品でした。 ただこれだけの事件を起こした動機がいまひとつ ぼんやりした感じがして それだけが唯…