麒麟のたてがみ

読書日記

2019-01-01から1年間の記事一覧

X-01

異世界の将軍に拾われた「破壊神」の名を持つ少女と 日本の少女の話が交互に語られる あさのさんの物語は 文体の歯切れがよく 生きる事への容赦ない言葉が綴られて とても好み 大好きな時代物の「弥勒シリーズ」とは 当然背景など全く違うのだけれど 底にあ…

火狩りの王 三巻

「怒涛」という言葉が走って逃げだすような混沌と激しすぎる展開 蜘蛛 神族 人間 それぞれの願い 思惑 目的が絡まって 世界をどうしたいのか どうなるのか まったくわからない 人間が「火」を使い争って一度破壊しつくした世界を存続させるのに 人は必要なの…

まほり

なんというか凄かった 冒頭の都市伝説の所で こういうオカルト系なの? やめて だったら読めない(涙 と思ったけれど 怖さは変わらなかったが そっち系ではなくて安心した 神社の縁起の事そして民俗学言語学 とにかくすべてが関心のある事で読み進めるのが幸せ…

メインテーマは殺人

満足(笑 読み終えてまずこの言葉が浮かぶ 高校生の頃 初めてクリスティを読みそれまでは ほぼ歴史小説ばかりを読んでいた私が 自分はミステリーが大好物なんだと知り クリスティの本を読み漁ったあの頃の楽しさを 作者は 前作の「カササギ…」に続いて味合わ…

星砕きの娘

面白かった! 鬼が跋扈する架空の国の物語だけれど 読み始めから頭の中で平安時代に変換されて読んだ。 「恨み」「欲」「業」によって人が変わる「鬼」を核に 仏教の教義や 人の「情」について考えさせられる 読み応えたっぷり! ファンタジーと日本の民俗学に…

火狩りの王 二巻

怒涛の展開の第二巻 読み終わるのが寂しくて 少しずつ読んだつもりだけど あっという間だった 謎が少し解かれたと思ったとたん 新たな謎 それぞれが辛く悲しい重いものを心に抱えてひたすら「生きる」 灯子が もっと早く火狩りとして成長してほしい と思いな…

火狩りの王

面白い! 「十二国記」を初めて読んだ時のように わくわくしながら(内容は重いのだけれどw) ページをめくるのが 楽しかった 「図書館の魔女」や「十二国記」のように このシリーズも 私にとって大切な本になりそうです 火狩りの王〈一〉 春ノ火 作者: 日向理…

さまよう刃

一番納得のいかない むかつく嫌いな終わり方で 読まなければよかったとさえ思った 確かに少年法についていろいろ考えさせられる物語だけれど.. 後味の悪い終わり方というのは ミステリーが大好きなので慣れているけれど これは終わりがただ衝撃的なだけで 尻…

水底の橋

とても読み応えのある物語だった 「病と医術と生と死と人の幸せの関係は部分を見極めただけでは見えてこない」 と書かれているが それは西洋医学と東洋医学 延命治療 安楽死 そしてあらゆる宗教の違いを思い起こさせ 何が正しいのかという事を考えさせられる…