麒麟のたてがみ

読書日記

ハリー・クバート事件

下巻も一気読み。

まるで映画やドラマを見てるようで面白かったし 

翻訳が「アレックス」シリーズと同じ方だったので違和感なく読めた。

ただ上下巻で1000ページほどになる長編なので

途中でまどろっこしく飛ばし読みしたくなる箇所もあったが..

とても面白いのだが 個人的には 後半の怒濤の展開..は 

あまりにひねり過ぎのような気もしたし 

読み終えても結局ノラが どんな少女だったのか 

ノラの人間性の真実は?というと いまひとつ納得できない部分が残る。

ただそれを差し引いても「面白さ」という点では群を抜いていたと思う。

 

 

ハリー・クバート事件〈上〉 (創元推理文庫)

ハリー・クバート事件〈上〉 (創元推理文庫)

 

 

 

ハリー・クバート事件〈下〉 (創元推理文庫)

ハリー・クバート事件〈下〉 (創元推理文庫)

 

 

三鬼

三島屋シリーズ四 

それぞれの話が重く辛く でも温かく心に染みいる物語だった。

「人の世は思うに任せぬ。悲しい悔しい腹が立つ。..

でも後ろばかり向いていたら後ずさりで生きる事になっちまう」

宮部さんの現代物は同じように重く辛いものが多いけれど 

時代物はその辛さのあとに 救いやぬくもりが残って 好ましい。

そして やはり日本語 大和言葉は優しく綺麗だと心から思う。

 

 

三鬼 三島屋変調百物語四之続
 

 

石と星の夜

作り上げられた世界観の中穏やかで濃密な雰囲気は前巻よりも増している。

ゆっくりと丁寧に物語りは進んでいくので 

その点は評価が分かれるかもしれないが

私的には 決して冗長になってるとは思わないので 

この雰囲気のまま先を進めて欲しいと思う。

大切に読んでいきたい本がまたひとつ増えた 嬉しい♪

 

 

石と星の夜 (サラファーンの星2) (創元推理文庫)

石と星の夜 (サラファーンの星2) (創元推理文庫)